有機栽培と自然栽培
この違いってわかりますか？ 私は最近まで知りませんでした。勉強不足ですみません。違いは肥料を使うかどうかだそうです。
有機栽培は、農薬や化学肥料を使わず堆肥や腐葉土、ボカシ肥などの有機肥料を施して栽培します。市販の有機質肥料を使う場合も含まれます。
一方、自然栽培は農薬はもちろんですが、肥料も使用しません。自然界のバランスを考えながら野菜を作る栽培方法だそうです。なかには、土を耕さない不耕起や、自然農と呼ばれるものあります。
どちらも慣行栽培に比べ、収量が少なく小さめに収まります。
有機栽培（オーガニック栽培）
化学肥料や農薬を使わず、有機質肥料を利用するのが有機栽培です。伝統野菜も、F１などの品種改良された種の野菜も育てています。自家採種をして固定種を育てることもします。
堆肥や腐葉土などで土作りを行い、植物が育ちやすい環境を整えます。微生物の力も借りて、自然の循環を大切にすることで、持続可能な方法で美味しくて安全な野菜を育てます。
有機肥料の品質で大きく育ち方がかわります。また、動物性の堆肥を使用する場合は、畜産農家さんの与えている飼料や抗生物質などが堆肥にも影響すると言われています。安全性にこだわる場合は、しっかり調べてからがいいと思います。
無肥料自然栽培
化学肥料、農薬、有機質肥料のすべてを使用しないで野菜を育てる方法です。肥料を使わないことで、野菜がしっかり根を伸ばし、土の養分を得ることで雑味のない野菜が作れるそうです。
日本各地に受け継がれてた伝統野菜などが向いている栽培方法です。伝統野菜は、肥料や農薬が主流になる前からずっと作られてきた野菜なので、肥料を使わなくても比較的育てやすいものになりますので、品種選びが大事なポイントです。
また、土の状態次第というところもありますので、ご自身の畑の性質に適合した野菜を作ることをおすすめします。
自家採種で畑に適応した野菜をつくる
自然栽培を始めるなら、まずは種まきから始めることを勧められます。市販の苗は種類が限られる上に、育苗中に農薬や化学肥料を使用しているものが多いので、育てることをおすすめします。
一般的に栽培されている野菜は、品種改良をして育てやすく美味しい品種になっています。F１種という一代交配種という、異なる品種の親を用意して、両親のいいところを人工的に交配させてできたものになりますので、遺伝的に優勢な形質だけがそろって現れるようになっています。発芽や育成もそろうので、大量生産や出荷しやすいのが特徴です。一代限りなので、採種して育てると形質はバラバラになりますので、繰り返し植えることで、親の形質の中から土地にあったものが自然淘汰で残っていきます。土地にあった美味しい野菜ができる種が採種できるようになります。何年かかるかは分かりません（笑）。
これに対し、何代も同じ形質が受け継がれて固定した種で、その土地に適応している種になります。F１に比べると、生育や収穫時期が不揃いになるので、出荷には向かず、家庭菜園などでおすすめです。
固定種の場合は、毎年種や苗を買う必要がないので経済的にもありがたいですね。
畑の特徴にあわせた適地適作
日本の土壌には様々なタイプがあります。土壌に含まれる砂や粘土のや有機質のバランスで育ちやすい野菜もかわってきますので、しっかりと特徴にあわせて品目を選びましょう。
水はけのよい土地で育ちやすい主な野菜
トマト、アブラナ科（キャベツ、ブロッコリー、カブ、ダイコン、ハクサイ、コマツナなど）、ニンジン、スイカ、マクワウリ、ラッカセイ、サツマイモ、ジャガイモ
水はけの悪い土地で育ちやすい主な野菜
マメ科（エダマメ、クロマメ、インゲン、エンドウ、ササゲなど）、オクラ、サトイモ、ユリ科（タマネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウ）、キク科（レタス、シュンギクなど）
どんな土壌でも育てやすい主な野菜
ナス、ピーマン、シシトウ、ウリ科（キュウリ、カボチャ、ウリ、ゴーヤなど）
※水が好きな野菜なので、降雨量が少ないときは水やりが必要