初挑戦・サツマイモの一本植え!

サツマイモはツル苗から育てるのが基本の育て方です。実は、丸ごと一本植えておくだけで、驚くほど多くの芋が収穫できる栽培をしている人がいました。これはぜひ試してみたいと感じ、今年は実践をすることにしました! そして、なぜ丸ごと植えのいいところなども調べてまとめてみました♪

ツルから育てるのは効率的

なぜそんなにたくさんの芋が採れるのに、一般的な栽培ではツルから育てるのかわかりますか? それは、効率がいいからにほかなりません。ひとつの芋からツルは何本も生えてきます。そして、そのツルの節から芋がいくつもできるからです。単純に考えてひとつの芋から大量生産をするためなんですね。

種イモは養分豊富

丸ごと植え栽培の一番のメリットは初期育成がよいことでしょう。通常栽培のツルを植えた場合、もちろん根がないので水分補給や土の養分を吸い始めるまでに時間がかかります。ツルの節から根を出し、水分を吸い始めるまでにも時間がかかります。枝葉を伸ばし始めるまでには、もっと時間がかかります。苗の状態がよくなかったり、日照りが続くとさらに育成が悪くなります。
丸ごと植えの場合は、芽が出るまでに少し時間はかかりますが、芋に蓄えられている養分をふんだんに使えるので、勢いが旺盛でぐんぐん伸び始めます。

丸ごと植えは子芋が豊富

丸ごと植えの芋のなり方は、ツルとはちょっと違います。まず、親芋からのびた根に子芋がつきます。さらに親芋からは複数のツルが伸びますので、そのツルから根が伸び始めそこに子芋がつきはじめます。2種類の子芋がつくため、通常のツルの節につく量に比べ、とても多くの芋ができることになります。
また、子芋がたくさんできてしまうと、お互いが養分をとりあって育成ができないのではないかと心配になるかもしれませんが、初期成長から枝葉がのびていますので、光合成をすることで子芋に養分を蓄えることができ炭水化物量を多くなるため、あまり心配はいりません。

種イモを用意する

家にある種イモを使う場合は、殺菌処理をして植えることをお勧めします。発砲スチロール箱など保温性の高い容器に約50℃のお湯を芋がつかるくらい注ぎ、蓋をして40分ほど保温する。途中で温度もチェックして、47℃~48℃を保つように足し湯をしましょう。
※殺菌をしないと「黒斑病」という芋に黒い病斑ができて腐る菌が発生することがあり、被害が甚大になります。温度が低かったり、時間が短かったりすると、病原菌が死滅せずに残ってしまうことがありますので、しっかりと殺菌作業をしてください。

植え付け

サツマイモの植え付けは、地温が十分に高くなった5月下旬~6月上旬が適しています。特に肥料は必要ありません。幅70~80cm、高さ30cmほどの畝をたてます。高畝にするのは、水はけと通気性をようするためです。畝の片側はつるを這わせるスペースとして幅1.5mほどスペースを確保しておくとよいでしょう。
畝の中央に株間45cm、深さ30~40cmの穴を掘る。種イモの頭(芽出しをした場合ツルがついている側)を上に向けて置き、20cmほど土をかぶせられるように調整して埋め戻します。

管理

植え付け後、ツルが伸びだしたら這わせるためにあけておいたスペースに誘引する。ほかの野菜のスペースまで伸びできてしまったら、部分的に蔓返しをするがそれ以外は放任してしまってよい。

収穫

10月上旬ごろには収穫が可能です。やや細めのものもありますが、一本の種イモから70本も収穫が可能になる場合もありますので、期待がふくらみますね。

裏技・芋の大きさをそろえる

品種によっては種イモが肥大してしまい、子芋が大きくならない場合はあります。これを防ぐために、ペットボトル植えもお勧めです。ペットボトルの底を切り、芋を入れてから植えます、ペットボトルが肥大を抑え、子芋に栄養がいくようになります。大きさのそろった芋が取れる反面、まるごと植より収穫量は減ってしまいます。