肥料をきちんと施して、病害虫の防除にも気を付け、整枝もしっかりやっているのに、どうにも野菜の出来が悪い…。そんな風に感じたら、原因は土にある可能性が大きいです。野菜がおいしく育つには、天気の次に土が大切です。
まずは畑をチェック!
(1)畑周辺を見わたす
どのような地形になっているかを見極めます。道路よりも低いですか、高いですか? 崖や急斜面などが近くにありますか? 周りに比べて少しでも低い位置にある畑には、水が集まってきます。畑の中でも傾斜があるかもチェックするとよいでしょう。雨の翌日に、畑に水が残っているようでしたら、特に水はけの悪い場所を確認できます。
→畑が低くて水が集まる場合は、畑周りにぐるっと溝を掘り水はけをよくする。さらに、根を傷めないように作付するときに高畝にする。
(2)土の表面を見る
どんな雑草が生えていますか?スギナ、オオバコ、ハコベ、ゼニゴケが生えている畑は酸性になっています。野菜の種類にもよりますが、基本的には酸性土壌では野菜が育ちが悪くなります。人参、玉ねぎ、ほうれん草は、特に弱いです。また、病原性のカビの多くが酸性土壌を好み、有用微生物は減るという問題も起こります。
→炭酸苦土石灰などの土壌改良剤を投入する。または、貝殻や卵殻など。堆肥と同時に入れるとアンモニアガスが発生して根を傷めたり、窒素肥料成分が逃げたりするので、先に堆肥を施し、1週間後に石灰を入れましょう。
(3)土を触ってみる
雨の翌日など、土が湿っている状態のときに手に取ってみてください。軽く握ると団子になり、指でほぐすと崩れるようでしたら、最適な土質です!もし、ギュッとかたまってほぐれなかったり、指先でこすり合わせたときにこよりのようになったら粘質土です。逆に簡単にほぐれてしまったり、表面がザラッとする場合は、砂質土です。
→どちらも堆肥を入れることで改善します。同時に土壌改良材を組み合わせてることで、より効果的になります。粘質土は、保水力・保肥力はありますが、排水性がありません。砂質土は、排水性・通気性はありますが、保水力がなく水分不足になりがちです。詳しくは「粘質土、砂質土を土壌改良!」をご覧ください。