良質なジャガイモづくりのコツ♪

じゃがいもは比較的簡単に収穫できますが、粒ぞろいや見栄えなど、より品質のよい芋を収穫するにはコツがいろいろあります。また品種によっても収穫時期が変わってきますので早生種や晩成種なども見ておくといいかと思います。

ポイント1:種イモの準備

ジャガイモの種芋は市販品を使う。
一度、ウイルス病にかかった芋は種芋にすることを控えましょう。また、アブラムシによって菌が媒介されるので、完全に防ぐということは難しいと思いますので、ウイルス病対策をしっかりしている市販のものをお勧めしています。
種芋は国の施策として、厳重に管理された土壌・農薬を使用して種芋用栽培がおこなわれています。簡単に育つので自家収穫したものを種芋にしても収穫はできますが、家庭用とはいっても検品済みのものを使うのをお勧めします。
植え付け前に50℃のお湯で長時間低温殺菌をしたものを使用する方もいらっしゃいますので、無農薬でこだわりたい方は調べてみるのもいいかもしれません。

ポイント2:土づくり

品質のよいじゃがいもにするには、土壌が重要です。ジャガイモは酸性土壌に強く、アルカリ性に傾くとそうか病になりやすいです。また、土壌に虫や菌がいる場合は、芋の肌が荒れてしまいますので、事前に石灰窒素などを施しておきます。石灰窒素の主成分カルシウムシアナミドに由来するシアナミドが病害虫雑草を防除します。 薬効成分のシアナミドはアンモニア型主体の肥料成分に生まれ変わって、シアナミド自体は完全に分解消滅するので毒性が残りません。ただし、先に述べだようにアルカリ性に傾くと肌が荒れるそうか病になりやすいので、ph7以上にならないようにチェックをしてください。

ポイント3:畝だて

水はけのよい土壌でしたら、そのまま溝を掘って芋を植え付けても大丈夫です。水はけの悪い土壌の場合は、畝をたてておくと通気性・水はけがよくなりますので、腐敗を防ぐことができます。ジャガイモは水に浸かる腐りやすい上に、根が呼吸をできなくなるとすぐに痛んでしまいます。また、施肥をする際は、芋や根に肥料が直接かからないことも大切です。肥料焼けを起こしやすく、育成が阻害されてしまいます。

ポイント4:芽かき

ジャガイモは、1株から収穫できるイモの総重量はほぼ一定のため、芽かきを行わずに芽の数が多いまま育てると、イモはたくさんできるが粒が小さくなってしまいます。茎から伸びる地下茎の先にできますので、サイズのイモを収穫するには芽の数を2本ぐらいに「芽かき」をしておくとよいでしょう。芽の数は、種芋の大きさによっても変わってきますので、大きな種芋を使うほど芽の数も多く、勢いもよくなります。30g程度の小さめにしておくと芽かきの手間が少なくて済みます。小さい種芋の場合は、芋の養分を使い切るのが早いので、追肥は早めに施すこと。

ポイント5:土寄せ

ジャガイモは、種芋よりも上に新しい芋を作ります。植えたままにしておくと、伸びていく先がなくなってしまい、芋が肥大しなくなってしまいますので、土寄せをして芋の育つスペースを作ってあげる必要があります。また、地表に近いところに芋ができると、陽にあたりやすく緑になってしまうと食用に使えなくなりますので、土寄せが浅くならないようにご注意してください。

ポイント6:収穫

天気の良い日が続いて土が乾いているときに収穫すると、芋に土がこびりつかないので土壌菌が芋につきにくく、保存に適しています。掘り上げたら、そのまま1~2時間ほど天日に当てます。天気が良すぎて日差しが強い場合は、芋が熱くなりすぎて痛んでしまうことがありますので様子をみながら行うようにしてください。また、長時間日光に当てすぎると、表面が緑化してしまいますので、放置しないように気を付けましょう。