カボチャの育て方【ウリ科】

カボチャは勢いよく育つので、比較的手間がかからず育てることができます。カボチャは煮物にしたりすることが多いので秋冬野菜イメージがありますが、真夏に収穫できる野菜です。保存することで、デンプンが糖にかわるので、冬に甘みが増す特徴もあります。ビタミンとミネラルが豊富な野菜なので、免疫力低下を防ぎ風邪予防にも効果的です。

土作り

カボチャの原産地は乾燥した砂漠のような荒地なので、水はけの良い土地でよく育ちます。水はけの悪い土壌の場合は、籾殻やバーク堆肥などを混ぜ込み、畝を高めにすることで水はけをよくすることができます。また、初期に肥料が多いとツルばかりが徒長して実つきが悪くなりますので、元肥は控えめにします。

苗づくり

ポットに種を2粒植えます。暖かい地域が原産なので、3月に播種する場合はハウスやトンネルなど暖かいところで育てるようにしてください。フタバは生えたら、間引きして一本にしておきます。日光を好むので、日当たりがよいところに置きますが、4月にはいってハウス内が高温になりすぎないように風通しをよくしてください。

定植

本葉が4~5枚になったら、株間は80~90cmで定植します。4月下旬~5月上旬以降、暖かくなってからの定植が適していますが、早めに定植をする場合はトンネルなどをして保温をするようにしてください。定植前にポットにたっぷり水をやり、苗に水分を含ませた状態で植え付けると根つきがよくなります。

整枝・追肥

子ヅルに着果させるので、定植後本葉が6枚になったら先端を摘みます。主枝と本葉の間から出てくる子ヅルから勢いのよいものを3本ほど残して、それ以外は切り取ります。ツルや葉が伸び、株元が混み合ってくるとうどんこ病が発生しやすくなりますので、株元は日当たりと風通しがよくなるように、根元から生えてくる小さなツルや葉を切っておきます。
カボチャが横向きで実っていたら、下の面に陽があたらず黄色くなってしまうので、玉をまっすぐに置きなおしておきます。

追肥:わかば有機30g/㎡
ツルが伸びだしたら藁を下に敷きます。一番果がソフトボール大になったら、ツル先あたりに追肥を施しします。

収穫

交配後40日ほどで収穫できます。交配日がわからない場合は、果茎部をみて判断します。西洋種の場合は、茎が固くなり縦にひび割れが生じるコクル化がしてきた頃が収穫適期です。日本種の場合は、茎が褐色になり枯れたようになったら収穫適期です。収穫後はすぐに食べずに、1~2カ月ほど風通しのよい日陰に置いておくと追熟してデンプンが糖にかわり美味しくなります。

本当にスゴイ!カボチャの栄養

かぼちゃは、抗酸化作用があるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEが揃っています。特に西洋カボチャにはビタミンCも豊富な上、カロテンはホウレン草に匹敵するほど含まれています。ビタミンEとβ-カロテンは油と一緒にとることで吸収率が高まります。また、かぼちゃのビタミンCはデンプンに守られて熱に強いので、焼いたり炒めたりすると良いでしょう。
加熱すればかたい皮にも火が通るので、皮をむく必要がありません。炒め物にする場合は、動物性や植物性のタンパク質を含む食材を組み合わせると、健康効果が高まります。
食物繊維も豊富に含まれています。 カボチャには水溶性食物繊維や不溶性食物繊維が多く、便秘の予防や改善にも役立ちます。
また、カボチャの黄色は、ほとんどβカロチンの色だといってもいいと思います。ルテインも含んでいますので、眼精疲労を和らげる成分もあります。

主な効能
・皮膚や粘膜の保護、強化、肌荒れ予防
・免疫力を高める、風邪やガン予防
・眼精疲労をおさえる
・肌、爪、髪を健康に保つ
・呼吸器系を守る
・抗酸化、老化予防
・便秘予防、解消
・血糖値、血圧の上昇を抑える