栄養豊富な玉ねぎ
玉ねぎは栄養も豊富で健康にいいと、近年評価が高まっていますね。生活習慣病を予防・改善する効果が高く、ダイエットにも効果があると評判です。
中でも。体内で発生した活性酸素を除くと言われる機能性成分「ケルセチン(配糖体)」に着目されて、通常よりも多く含むよう品種改良したものまであるそうです。
機能性成分ケルセチンとは?
ケルセチンは野菜や果物に含まれるポリフェノールのひとつです。さらに、ポリフェノールの中には、フラボノイドやアントシアニン、タンニンなど、人間のカラダに優れた働きをしてくれるものがたくさんあります。「ケルセチン」は、このうちのフラボノイドのひとつで、ビタミンPというビタミンと似た働きをするグループに属しています。あまりなじみのないビタミンPですが、主にビタミンCの働きを助ける栄養。また、血管をしなやかにしたり、活性酸素によるダメージを防ぐ働きにより注目されています。
主な効能・効果:
抗酸化作用、動脈硬化の予防、血糖値低下作用、コレステロール低下作用、アレルギーの緩和作用
ケルセチンは生活習慣病を防ぐ!
ケルセチンには血管をしなやかにする効果が着目されていますが、それだけでなく血液の流れを改善する作用もあります。そのひとつが、赤血球の働きを活発にすること。
赤血球はカラダに酸素を運ぶ大切な成分。しなやかに変形することで、自分の直径よりも細い毛細血管でも自由に流れることができるのですが、酸化ストレスなどの影響により、この赤血球が柔軟性を保てなくなると、細い血管を通りにくくなってしまうのです。これがドロドロ血液と言われるます。ストレスにより低下した赤血球の柔軟性をケルセチンが改善することが分かったという研究結果もでています。これにより、生活習慣病である動脈硬化や高血圧などの予防に効果があると認知が高まりました。
優れた抗酸化作用&疲労回復
人間の体を老化やサビから守ってくれる強い抗酸化作用がケルセチンにはあるので、肌の弾力が失われたり、シワやたるみなどの老化現象を引き起こす原因を減少してくれます。女性にはとっても嬉しい成分です。玉ねぎは、ケルセチンだけでなくアリシンも多く含んでおりこちらも抗酸化作用のある成分。とくにビタミンB1と一緒に摂取すると結合して吸収されやすくなり、疲労物質の代謝を促進するので、疲労回復に効果が高くなります。
玉ねぎにはビタミンB1は多く含まれていないので、玄米・豚肉・卵・大豆などの食材を組み合わせて摂取するようにするとよいでしょう。
アリシンには胃の消化液の分泌を高める効果もありので、胃腸の働きが弱っているときに摂取すると消化機能を助けてくれます。
デトックスとダイエットにも効果的
ケルセチンは肝機能、腎機能を高める作用があると言われています。特に解毒作用に優れていて、私たちが飲んだり食べたり、または皮膚から吸収されたりしたものの中には、有用なミネラルだけでなく、有害な金属が含まれます。肝臓で脂肪が分解される際には、有害な金属も一緒に溶けでてきます。ケルセチンは脂肪と金属の再結合を抑血糖値の低下作用・アレルギーの緩和に効果が高い成分だと認識され始めています。
関節痛にもケルセチン
関節痛は、筋肉の硬化が原因で痛みが生じるものです。とくに高齢者は加齢とともに筋肉がやせてしまうので、より固くなりやすくさらなる痛みにつながっていきます。
筋肉の硬化を防ぐためには適度な運動が必要で、そこで役立つのがケルセチン。先にも述べたように、ここでも優れた抗酸化作用がポイントです。ケルセチンが活性酸素を除去することで、筋肉の減少抑制効果を発揮したという研究結果が得られています。また、骨密度の減少を抑えたり、血流を改善できたりすることで、しなやかな筋肉をキープする環境が整うのも効果のひとつと言えます。